おいしいご飯を目指して一生懸命作っても、イヤイヤが出てしまい、食べてくれないことも多々あります。
特に子供が嫌がるのは魚や野菜を使った料理ですよね。
僕はスーパーの鮮魚で働いた経験を活かして、子供が魚が大好きになるように工夫をしてきました。
その中でも一番効果があったのは、子供に人気の料理に魚を加えて食べさせたことです。
この方法を行ったことで、今では子供の方から、「おさかな食べたい!今日も作って」と言ってくれるようになりました。
今回は僕が実践したこの方法についてお話したいと思います。
この記事の目次

そんな時こそ、子供に人気の料理から始めるのがおススメです。
離乳食から大人と同じごはんに変わったタイミングや、自己主張がはっきり出だしてくると、ごはんも好き嫌いが出てきますよね。
そんな子供たちでも大好きな定番料理はいくつかあります。
そのなかでも、子供に人気の魚料理はお寿司・お刺身ですね。
これらの魚料理は、子供が魚料理を苦手とする理由の、
- 骨があるから。
- 食べるのが面倒。
- 食べるのに時間がかかる。
- においが嫌い。
といった点が無い,他の魚を用いた料理に比べて小さく、そのため人気のようです。
参考文献
平成20年度 水産白書 第1節 魚離れの進行と子どもの魚離れがもたらす影響より引用
子供でもお寿司・お刺身なら大丈夫。といっても流石に毎日お寿司・お刺身は無理です。
なので、子供が人気の料理に魚を加えていくのがベストです。
この際、子供が魚を苦手とする理由をそれぞれ解決しておくのが必要です。
魚を苦手とする理由を解決していこう。
僕はこのように子供の苦手を解決していきました。
- 骨があるから。
骨取済みの魚のフィーレなどを利用しよう。
- 食べるのが面倒。
一口サイズに。
- 食べるのに時間がかかる。
一口サイズに。
- においが嫌い。
スパイスやソース・タレを付けて食べる料理を提案。
具体的には、
【ハンバーグ】
吹き肉に魚のミンチを加えることで、魚嫌いの子供にも食べさせることが出来ます。
【カレーライス】
下処理しても若干残る魚特有の生臭さ。カレー粉をまぶしたうえで、カレーとして調理することで臭いの軽減が出来ます。
【コロッケ】
白身魚に限られますが、ジャガイモの割合を多めにすることで魚特有のぱさぱさ感を軽減することが出来ます。
こういった感じで、少しずつ魚を食べれる経験を増やしていくことが良いと思います。
もちろん、工夫をしても魚が食べれない子もいます。
僕の子供もそうだったのですが、骨がないと思って食べていた時に小骨が刺さったりすると、怖がって食べてくれなくなってしまいます。
そんな時こそお刺身用ブロックを利用していくのが良いと思います。
特に、マグロ・サーモン・ぶりのお刺身用ブロックは、もともとの魚の骨も大きいため、捌く際に取り損ねた骨を見つけやすく、万が一の確認もしやすくておススメです。
せっかくのお刺身用を加熱調理することになってしまいますが、実際に子供に触らせてみて、骨がないことを確認させてみてください。
こうすることで、骨が刺さるかも?という怖さを少なくさせることが出来てよいです。
また、魚の塩焼きといった、魚そのものを食べて欲しいという方もいると思います。
魚がメインの料理は魚のおいしさも直接味わうことが出来ます。
ですが、同時に苦手な方にとっては、その苦手な部分をダイレクトに感じてしまうことにもなります。
なので、まずは苦手な部分を解決することから始めるべきと思います。
魚を食べること自体への抵抗感をなくすためにも、大好きな料理に混ぜることから始めてみてください。
大好きな料理に魚を混ぜてまで食べさせたいのはなんでだろう?
そう思う人もいると思います。
広く言われていることですが、魚を食べることには大きなメリットがあります。
魚を食べることで得られるメリットは大きくわけて3つです。
- DHA・EPAといった栄養素を取ることが出来る。
- 肉類と違い、肥満の原因になりにくい。
- 日本特有の、豊かな魚食文化に慣れ親しむことが出来る。
参考文献
特集1 だから、お魚を食べよう!(1):農林水産省より引用
参考文献
平成19年度 水産白書 第1章 特集 伝えよう魚食文化、見つめ直そう豊かな海 第1節 伝えよう、魚食文化より引用
このメリットの内、特に僕が良いなと思っているのが、魚食文化に触れることです。
僕はスーパーの鮮魚で働いた経験で、はじめて日本の魚食文化に触れました。
それまで食卓に出る魚は、お刺身や寿司以外では、アジ・サバ・サケ・イワシぐらいのもので、学校の給食でカレイのから揚げが出るぐらいでした。
僕も父さんも焼き魚,煮魚って好きじゃなかったんですよね。
でも、鮮魚で働くとその時々に合わせた旬の魚料理や、郷土料理を知ることが出来ました。
身近な魚食文化に触れよう。
パッとイメージが浮かぶものとしては、土用の丑の日のウナギがありますね。
ほかにも、田植えの時期の半夏生でのタコ。節分の際に塩イワシだけでなく、クジラ料理を食べる。なんてものもあります。
こういったものを通じて、皆さんが住んでいる場所の風習や歴史などを、子供に伝える機会にすることが出来ればいいなと思います。
もちろん、ただ食卓に魚が出るだけで、魚食文化に触れることが出来るとはいえないと思います。
どうしても行事に沿ったものは、食卓等に出てくるのは年に一回ぐらいですよね。
なので、恒例行事として行わないと、身近に感じることが出来ないんですよね。
実際に、半夏生のタコや節分のイワシやクジラ料理など、これまで何度も知る機会がありましたが、知らなかったし、気にも留めていませんでした。
例えば、大分県中津市にこのような魚を使う郷土料理があることを、僕は知りませんでした。
参考文献
物相ずし 大分県 | うちの郷土料理:農林水産省より引用
僕は福岡県に住んでいた時、年に数回は福岡県豊前市に遊びに行ってました。
豊前市で大きいお店に買い物に行くときって、隣接する大分県中津市の方に出向くんですよね。
なので、これまでに知る機会はあったと思うのですが、鮮魚で働くまで全く知りませんでした。
皆さんの住んでいる地域にも、意外な食材を用いた食文化があるかもしれません。
家庭の食卓でお魚が出るからといって、魚食のメリットを受けるとは限りませんし、魚食文化に触れることも出来ません。
ですが、子供のころからお魚に慣れ親しむことで、魚食のメリットを十分得る機会を増やすことにつながるのではないかと思います。
ここまでお魚を食べることのメリットをお話ししてきました。
しかし、実際に用意するとなると超めんどくさいです。
特に子供に食べさせるとなると、小骨を取るところまでしないといけなくなり、肉料理の手間とは比べ物にならないぐらい時間がかかります。
また、魚の内臓といった生ごみが出てしまうと、その処理も大変ですよね。
僕は頭や内臓の生ごみを処理するために、魚を捌く日は燃えるごみの日の前日のみに限っていますが、こうなると何時でも用意できると言えなくなってしまいます。
捌いて冷蔵するなり冷凍するなりしても、鮮度の劣化は早いです。
なので、魚を毎日用意するのは大変!と思ったときはファストフィッシュを利用してはいかがでしょうか?
最近、鮮魚コーナーの冷凍ケースに、“後は加熱調理するだけ”と書かれた商品を見ることはないですか?
このようなちょっとした調理で一品用意できる、ファストフィッシュはかなり便利だと思います。
そもそもファストフィッシュとは、
手軽・気軽においしく、水産物を食べること及びそれを可能にする商品や食べ方のことで、今後普及の可能性を有し、水産物の消費拡大に資するもの
とのことです。
参考文献
ファストフィッシュの概要:水産庁より引用
ファストフィッシュに対して、
- きちんとした魚の食べ方がわからなくなる。
- 魚をさばくことが出来る人がより減ってしまう。
- 前処理していないと利用できない人が増え、逆に魚離れを起こす
といった意見もあります。
確かに、魚を捌くことが出来ると、買うことが出来る商品,魚種の幅が増えます。
なので、ファストフィッシュの促進が、逆に鮮魚の商品の多様性を減らすことにつながり、魚離れを引き起こすのでは?という意見も理解できます。
しかし、僕個人としては、魚を食べる機会を多くとるためにも、積極的に利用していくほうが良いと思います。
温めるだけの簡単おかず「松乃江」
毎日の食事を用意するだけでも大変です。その大変さを軽減するのにも役に立つと思います。
ぜひ、魚料理が一品欲しいなと思った時は、ファストフィッシュを利用してみてはいかがでしょうか?
はじめは魚を出しても、一口も食べてくれないことが多かったです。
ですが、今ではおいしそうに食べてくれています。
食卓に出た魚を見ても、何の魚なのか?聞いてくるようになりました。
水族館に連れて行けば、「これは食べれるお魚なのか?」「どんなものを食べているのか?」など、興味を持って観るようになりました。
魚を食べることが、子供の興味が広がることにつながってくれて、良かったと思います。